英語が苦手なのには理由があります。その理由について説明します。
まず、英語ができなくて悩んでいる多くの人が
①自分は馬鹿だから
②子供のころからやっていないと身に付かないから
③日本人にとって英語はそもそも難しい
などと漠然と自分を否定したり、そもそも自分以外のことのせいにしてしまいがちですが…
正直なところ英語は
馬鹿でもできるし、大人からやっても身に付くし、日本人だからこそ正確に美しい英語を身に付けることができます。
タイトルにある3つのこととは、実は上記の3つではありません。
本題の勘違いとは「無自覚」に間違っていることです。そしてそれらを理解して英語に取り組めば
馬鹿でも、大人からでも、日本人でも、英語を身に付ける(学生ならば得意科目にする)ことができます。
では見ていきましょう。
英語と日本語の違いを認識すべし
これが分かっているようでわかっていないことが本当に多いです。しかし、この違いさえしっかり認識できれば、あとの二つは屁みたいなもんです。
では具体的にどんなことか説明します。
「英語は順序」の言葉であるということを覚えてください。これが大原則かつ、この法則をどんなときもブレずに信じぬけば、東大の入試問題だろうと英会話だろうと難なくこなせます。
英語は順序に対して「日本語は助詞」の言葉であることを理解しておくと、より認識が深まります。例をあげます。
A 父は8時に家を出ます。
a 父はでます家を8時に。
a’ 出ます父は家を8時に。
a” 8時にでます家を父は。
どうでしょうか。順番を崩しても全て同じ意味であることは理解できるはずです。では以下はどうでしょうか。
b 父の8時は家が出ます。
b’ 父と8時に家を出ます。
b” 父に8時が家と出ます。
どうでしょうか。意味が分かりませんね。b’に関しては「父と」となったことで、父以外の誰かの存在が感じられるようになってしまいました。というか「父と8時に家を出ます。」だと主語は「僕」になりますね。
このように、言葉のそれぞれの順番が一緒でも、助詞が違うと全く意味を成さなくなってしまうのが日本語です。順番はあまり関係ない。
対して英語は「順番」の言語です。英語にとっては、順番が崩れる=日本語で言うところの助詞がめちゃくちゃになる、ということです。
それほど順番が大事です。そしてその順番のパターンは決まっています。そのパターンを覚えればいいだけです。
そして覚えるべきパターンは一つです!
本当はいろいろありますが、まず一つだけ覚えれば、あとは例外として把握すれば良いだけなので大丈夫です。
その一つのパターンの大切さを認識せず、順番が大事であることを理解もせずに
自分が馬鹿だとか、大人だからとか、日本人だからとか言って英語に苦手意識を持つのはもったいないです。
そのパターンとは、SV(SがVする)です。
え?と思うかもしれませんが、一番最初に習うここをあっさり通過して、次々出てくる新しい文法項目やら熟語やらに意識が取られてしまって英語がちんぷんかんぷんになるという例が非常に多い。
学校の今教科書の作りが悪いのも大きな原因だと私は思いますけど、とにかくこのSVが全てだと言うことを肝に銘じて勉強していけば、関係代名詞やらto不定詞なんかも難しいことはないんです。
読めないものは理解できない
どういうことかというと、単語を見て読み方が分からないとそもそも理解できません。
新出単語が増えるにつれて、どんどん学習が遅れてしまう原因はここにあります。
授業では無機質に発音練習をさせられますが、なぜそう発音するのかは教えてくれません。
a/e/i/o/u を ア/エ/イ/オ/ウ と教えておきながら、kind をキンドではなくカインドと読ませるなんて横暴です。
ここのポイントは一つ。英単語を読むときは a/e/i/o/u を ア/エ/イ/オ/ウ と読むのを忘れてください。
a/e/i/o/u をそれぞれ エイ/イー/アイ/オー/ユー と読みましょう。そうです。単純にアルファベットのまま読むんです。
そうすると先ほどの kind は k(ク)にi(アイ)なので、クアイ→カイと読むことができます。
shapeは sh(シュ)とa(エイ)でシェイ crimeは r(ル)とi(アイ)でライ と読むことができます。
それぞれ最後のpe,meはプ、ム、とeの存在が消えています。これは例外というか、基本的な法則で
eの前がpやmの場合にこのように子音をそのまま発音する形になります。
いくつかのルールはありますが、それらを頭に入れるだけで読むことが断然楽になります。
いわゆる英語のできる人の中には英語を読んでいく中で感覚的に覚えていけますが、感覚的に覚えられるまで英語と向き合えるなら
そもそも英語は苦手になっていませんよね。
英語が苦手になる一番の理由は「訳が分からない」ことだと思います。
発音に関するその「訳」はちゃんとあるのです。それを「フォニックス」といって
欧米諸国の幼少期の言語教育で行われているものです。なぜネイティブがやっているものを非ネイティブの我々がやらないのか、
学校教育の大きな疑問ですが、ぜひフォニックスを学んで楽をして下さい。
〈参考図書〉
暗記から逃げない
3つめはもう覚悟です。
とにかく覚える。
一昔前の学校教育では詰込みは良くないということで、なぜか暗記すること=悪のような風潮がありましたが、
それこそが学力低下の根源だと思います。
とにかくドリル学習的に徹底的に覚える。ある程度基本的な事柄を覚えた上でしか思考できません。
発展的な学習には思考力が大切ですが、思考するための材料は反復学習、基礎事項の習得でしか得られません。
反復学習や基礎事項の習得とは、すなわち暗記です。
上記の2つ、SVの語順と発音のルールであるフォニックス、そして基本的な英単語の暗記で英語力は飛躍的に伸びます。
それどころかどんどん英語学習が楽になり、英語が得意科目になっているでしょう。